BRITISH SPIRATION : Wrapped in a versatile peacoat
船の上から、都市生活まで。
November 14th,2024
JOURNAL
IN MY CLOSET
INTERVIEW WITH MARGARETT HOWELL, FASHION DESIGNER
December 2nd, 2021
ワークウェアやスポーツウェアから着想を得て、着心地のいい洋服を手がける
ファッションデザイナーのマーガレット・ハウエルさん。
流行ではなく、良質を求めて、モダンクラックなスタイルを更新し続けています。
そして長年取り組みを続けているジョン スメドレーとのコラボレーション。
春夏はシーアイランドコットンを、秋服はメリノウールを使いさまざまな洋服を一緒に作ってきました。
今回は、そんなジョン スメドレーの洋服づくりと重なる価値観を提案する
マーガレット・ハウエルさんに話をききました。
ワークウェアやスポーツウェアから着想を得て、着心地のいい洋服を手がける ファッションデザイナーのマーガレット・ハウエルさん。 流行ではなく、良質を求めて、モダンクラックなスタイルを更新し続けています。 そして長年取り組みを続けているジョン スメドレーとのコラボレーション。 春夏はシーアイランドコットンを、秋服はメリノウールを使いさまざまな洋服を一緒に作ってきました。今回は、そんなジョン スメドレーの洋服づくりと重なる価値観を提案するマーガレット・ハウエルさんに話をききました。
「私がジョン スメドレーを知ったきっかけは、私がまだデザイナーとして駆け出しの頃にフリーマーケットだったか、アウトフィッターと呼ばれる老舗の紳士服売り場のどちらかで何かいい服がないかな?と洋服を漁っていた時だったと思います。そこで見つけたのが“フロックス”と呼ばれる前身頃にボタンがついたジョン スメドレーの肌着でした」ジョン スメドレーとの出会いについて語るマーガレット・ハウエルさん。2020年にブランド創立50周年を迎えたマーガレットハウエル、そしてMHL.を手がけるファッションデザイナーです。「その時に見つけたフロックスはいまだに持っていますよ。ジョン スメドレーの服って捨て時が分からないですよね。それはその服が生活の一部と化して
しまっていることなんだと思います。『くたくたになっても捨てられない』と悩んでいるのはきっと私だけではないはず」
“捨て時がない”。フロックスだけでなく、ハウエルさんはシーアイランドコットンのショートスリーブニットをパジャマとして寝る時に着用していました。それも今でも大切に保管されています。
まだまだ駆け出しデザイナーだった頃、偶然紳士服売り場で見
つけたフロックスを頼りに、ハウエルさんは、ダービーシャーにあるジョン スメドレーのファクトリーの門を叩きます。
「私がジョン スメドレーを知ったきっかけは、私がまだデザイナーとして駆け出しの頃にフリーマーケットだったか、アウトフィッターと呼ばれる老舗の紳士服売り場のどちらかで何かいい服がないかな?と洋服を漁っていた時だったと思います。そこで見つけたのが“フロックス”と呼ばれる前身頃にボタンがついたジョン スメドレーの肌着でした」ジョン スメドレーとの出会いについて語るマーガレット・ハウエルさん。2020年にブランド創立50周年を迎えたマーガレットハウエル、そしてMHL.を手がけるファッションデザイナーです。「その時に見つけたフロックスはいまだに持っていますよ。ジョン スメドレーの服って捨て時が分からないですよね。それはその服が生活の一部と化してしまっていることなんだと思います。『くたくたになっても捨てられない』と悩んでいるのはきっと私だけではないはず」
“捨て時がない”。フロックスだけでなく、ハウエルさんはシーアイランドコットンのショートスリーブニットをパジャマとして寝る時に着用していました。それも今でも大切に保管されています。
まだまだ駆け出しデザイナーだった頃、偶然紳士服売り場で見つけたフロックスを頼りに、ハウエルさんは、ダービーシャーにあるジョン スメドレーのファクトリーの門を叩きます。
John Smedley’s knitwear used as pyjama by Howell.
Margaret Howell’s past collaboration with John Smedley.
“私が考えるに、服は機能的で目的に合ったものでなければいけません”
「ものすごく感動しましたよ。そのとき工場を案内してくださった方がアーカイブルームも見せてくれたんです。そこにはシーアイランドコットンとメリノウールを使用したファインゲージのフルファッションのニットウェアがたくさんありました。その洗練された生地感やガーメント自体に強烈に惹かれたのを覚えています」
その時の感動からハウエルさんは、いつかジョン スメドレーの生地を使って洋服を作りたいと思うようになりました。一見変哲もないシンプルなデザインの奥に、長い年月をかけて培った熟練された技術。
「私はワークウェアやスポーツウェア、ユニフォームからインスピレーションを得ています。つまりアクティブに働くライフスタイルに寄り添う現代服。私が考えるに、服は機能的で目的に合ったものでなければなりません。そしてデザインする上で大前提にしていることはそれが着やすいかどうか。着やすさがあるからこそ、生活の一部のシーンだけに限らず、もっと柔軟に寄り添う服になり、さらに愛情が沸いてくるんだと思います」
これは、ハウエルさんの「捨て時がわからない」という言葉に繋がります。現在は気軽かつ安価に洋服を購入できる時代となりました。と同時に“サスティナブル”にも注目が集まっています。作り手は、同様に地球にどれだけ負荷を与えることなく生産を継続できるのかが問われ、使い手もまた無闇やたらに買うことを考え直すことが大切になりました。
“私が考えるに、服は機能的で目的に合ったものでなければいけません”
「ものすごく感動しましたよ。そのとき工場を案内してくださった方がアーカイブルームも見せてくれたんです。そこにはシーアイランドコットンとメリノウールを使用したファインゲージのフルファッションのニットウェアがたくさんありました。その洗練された生地感やガーメント自体に強烈に惹かれたのを覚えています」
その時の感動からハウエルさんは、いつかジョン スメドレーの生地を使って洋服を作りたいと思うようになりました。一見変哲もないシンプルなデザインの奥に、長い年月をかけて培った熟練された技術。
「私はワークウェアやスポーツウェア、ユニフォームからインスピレーションを得ています。つまりアクティブに働くライフスタイルに寄り添う現代服。私が考えるに、服は機能的で目的に合ったものでなければなりません。そしてデザインする上で大前提にしていることはそれが着やすいかどうか。着やすさがあるからこそ、生活の一部のシーンだけに限らず、もっと柔軟に寄り添う服になり、さらに愛情が沸いてくるんだと思います」
これは、ハウエルさんの「捨て時がわからない」という言葉に繋がります。現在は気軽かつ安価に洋服を購入できる時代となりました。と同時に“サスティナブル”にも注目が集まっています。作り手は、同様に地球にどれだけ負荷を与えることなく生産を継続できるのかが問われ、使い手もまた無闇やたらに買うことを考え直すことが大切になりました。
“I think some aspects of my work are influenced by nature” says Howell.
“デザイン性を主とすることなく、目的と機能を主にした洋服であれば、自然と着る回数も増え、クローゼットにいる時間も長くなります”
「私はある種このトピックに対して本能的に行っていたところがあると思います。デザイン性を主とすることなく、目的や機能を主にした洋服であれば、自然と着る回数も増え、クローゼットにいる時間も長くなります。重い服や動きにくい服を作ることにデザイナーとして意味を見出すことができません」
ジョンスメドレーには235年以上の伝統があります。アンダーウェアブランドとしてスタートしたジョン
スメドレーはマーガレット・ハウエルの服と同様に、目的を主とした洋服づくりを続けています。それこそが素材の質にこだわった、誰にでも似合うシンプルなニットウェアです。
最後にハウエルさんにジョン スメドレーと価値観が似ている洋服以外のものを3つ挙げてもらいました。
「ショップで継続的に販売しているアーコールの椅子、そしてアングルポイズのデスクランプ、ホワイトハウスコックスのブライダルレザーのバックとベルトです。どれも実用性に優れ、耐久性のある素材で作られた便利なアイテムたちです。これらのメーカーはいずれも専門的な知識と経験を持ち、長年に渡り微妙にアップデートを繰り返し現代のライフスタイルに合わせながらも、変わらぬ信頼性の高い製品を作り続けています。それこそ私がジョン
スメドレーを信頼する理由ですね」
“デザイン性を主とすることなく、目的と機能を主にした洋服であれば、自然と着る回数も増え、クローゼットにいる時間も長くなります”
「私はある種このトピックに対して本能的に行っていたところがあると思います。デザイン性を主とすることなく、目的や機能を主にした洋服であれば、自然と着る回数も増え、クローゼットにいる時間も長くなります。重い服や動きにくい服を作ることにデザイナーとして意味を見出すことができません」
ジョン スメドレーには235年以上の伝統があります。アンダーウェアブランドとしてスタートしたジョン
スメドレーはマーガレット・ハウエルの服と同様に、目的を主とした洋服づくりを続けています。それこそが素材の質にこだわった、誰にでも似合うシンプルなニットウェアです。
最後にハウエルさんにジョン スメドレーと価値観が似ている洋服以外のものを3つ挙げてもらいました。
「ショップで継続的に販売しているアーコールの椅子、そしてアングルポイズのデスクランプ、ホワイトハウスコックスのブライダルレザーのバックとベルトです。どれも実用性に優れ、耐久性のある素材で作られた便利なアイテムたちです。これらのメーカーはいずれも専門的な知識と経験を持ち、長年に渡り微妙にアップデートを繰り返し現代のライフスタイルに合わせながらも、変わらぬ信頼性の高い製品を作り続けています。それこそ私がジョン
スメドレーを信頼する理由ですね」
Photography by Ellen Nolan , Yohei Miyamoto
Edit&Text by Takuhito Kawashima(kontakt)
Photography by Ellen Nolan , Yohei Miyamoto
Edit&Text by Takuhito Kawashima(kontakt)