BRITISH SPIRATION : Wrapped in a versatile peacoat
船の上から、都市生活まで。
November 14th,2024
JOURNAL
BRITISH INSPIRATION : Wimbledon
あれも白、 これも白、 ぜんぶ白。
May 9th,2024
世界最古のテニス選手権、ウィンブルドン。ロンドン郊外にある町の名前を愛称と
して知られているトーナメントは、1877年にアマチュアの大会として開催されま
した。テニスの四大大会グランドスラムのなかで唯一、美しい芝のコートで試合を
行い、賞金金額も世界一。プレイヤーにとっても、テニスファンにとっても別格の
国際大会です。
完璧に整備された緑のコートに映えるのは、選手の白いウェア。ウィンブルドンで
特筆すべきは、「プレドミネンタリー・ホワイト」と呼ばれる服装の規則です。選
手が身につけるものはすべて白。クリーム色やオフホワイトは認められず、キャッ
プやバンダナ、靴下、靴に至るまで、オールホワイトが義務付けられています。
世界最古のテニス選手権、ウィンブルドン。ロンドン郊外にある町の名前を愛称として知られているトーナメントは、1877年にアマチュアの大会として開催されました。テニスの四大大会グランドスラムのなかで唯一、美しい芝のコートで試合を行い、賞金金額も世界一。プレイヤーにとっても、テニスファンにとっても別格の国際大会です。
完璧に整備された緑のコートに映えるのは、選手の白いウェア。ウィンブルドンで特筆すべきは、「プレドミネンタリー・ホワイト」と呼ばれる服装の規則です。選手が身につけるものはすべて白。クリーム色やオフホワイトは認められず、キャップやバンダナ、靴下、靴に至るまで、オールホワイトが義務付けられています。
近年は、ルールがやや緩和され、約1cm以内のリブやメーカーのロゴはカラーが
認められていますが、これは、140年前の第1回国際大会で優勝したモード・ワト
ソン選手がオールホワイトのドレスを纏っていたことに由来します。
また、テニスは、貴族たちの社交の機会でもあったため、汗をかいても滲みが気に
ならず、爽やかな様子でプレーを続けられる白が重宝されてきた、という背景もあ
るようです。
こうした白のドレスコードは、ただ単に厳しい「ルール」と言い切ってしまえるも
のではないでしょう。それは、連綿と続いてきたスポーツへのリスペクトを表す姿
勢の表現といえるかもしれません。何を身に着けるのか。厳密すぎるとも言われる
服装の規定こそが、歴史ある聖地に白熱を導き、この国際大会を特別な大会にして
いるのです。
Photography by Mitsuo Okamoto
Styling by Yuriko E
Hair & Make-up Shinya Kawamura
Edit and Writing by Yoshikatsu Yamato (kontakt)
近年は、ルールがやや緩和され、約1cm以内のリブやメーカーのロゴはカラーが認められていますが、これは、140年前の第1回国際大会で優勝したモード・ワトソン選手がオールホワイトのドレスを纏っていたことに由来します。
また、テニスは、貴族たちの社交の機会でもあったため、汗をかいても滲みが気にならず、爽やかな様子でプレーを続けられる白が重宝されてきた、という背景もあるようです。
こうした白のドレスコードは、ただ単に厳しい「ルール」と言い切ってしまえるものではないでしょう。それは、連綿と続いてきたスポーツへのリスペクトを表す姿勢の表現といえるかもしれません。何を身に着けるのか。厳密すぎるとも言われる服装の規定こそが、歴史ある聖地に白熱を導き、この国際大会を特別な大会にしているのです。
Photography by Mitsuo Okamoto
Styling by Yuriko E
Hair & Make-up Shinya Kawamura
Edit and Writing by Yoshikatsu Yamato (kontakt)