MORNING WELL-BEING WITH LUXURY COTTON
上質なコットンと贅沢な朝
May 2nd,2025
JOURNAL
EXPLORING THE BOUNDARIES OF KNIT WEAR
ニットと皮膚の境界線
May 9th,2025
最高級の天然素材を高密度で編みあげるジョン スメドレーのニットウェア。肌に触れたときの心地よさは他に変えがたく、まるで皮膚の延長線のような感覚。その心地よさを「着る」だけでなく、もっと自由に纏う発想を。新たな着こなしの可能性を紹介します。
最高級の天然素材を高密度で編みあげるジョン スメドレーのニットウェア。肌に触れたときの心地よさは他に変えがたく、まるで皮膚の延長線のような感覚。その心地よさを「着る」だけでなく、もっと自由に纏う発想を。新たな着こなしの可能性を紹介します。
ジョン スメドレーの代名詞といえば、編み目が細かく表面に艶のあるハイゲージニット。袖を通しただけですべすべとした肌触りの良さを実感できますが、それだけでなく、袖が顔に触れた時の頬の感覚、畳んでいるときの指先の感覚からも伝わります。ふんわり、そしてしっとりとした生地が、そっと肌に寄り添う優しい心地よさ。常に触れていたくなるような、ほっと気持ちが緩む存在です。
ジョン スメドレーのニットウェアは全てイギリスにある工場で生まれています。編み機を動かすニッター、襟やポケットなどパーツを形成する担当など、それぞれの技術を磨いた職人たちの手により時間をかけて丁寧に形成されています。Tシャツのような布帛の洋服にみられる裁ち目がなく、ニットのパーツ同士を合わせるリンキング(繋ぎ目)も滑らかなことが特徴です。
それらを身につけていると気づくのが、ニットが肌に触れる時の心地よさと軽さ。顔を埋めたくなるほどふんわりしているので、ここではあえて「ちゃんと着ない」ことを考えてみます。肌に触れて気持ちいいだけではなく、ファッションとして着こなしの幅が広がります。
例えば、肌寒い季節に外を歩いたり軽く運動をした後に、身体は火照っているけれど薄着は寒いから首だけ温めたいとき。着ていたニットを脱いで頭に巻き付ければバラクラバのようになります。シーアイランドコットンの素材は身体に吸い付く柔らかさで、身体と外界の境界線を曖昧に感じさせてくれるようです。まるでセカンドスキンのような感覚で、生地が軽いので肩が凝ることもありません。
頭にぐるっと巻いたのは、シーアイランドコットンのプルオーバー「CALIX」。今季新しく登場したモデルで、サーマルのような凹凸感がある、少しだけざっくりとした網目の24ゲージというミドルゲージ。適当に頭や首元に巻いてみると、マフラーとは違ったユニークで愛らしい形状が生まれます。
ジョン スメドレーのニットウェアは、天然素材の心地よさを最大限に生かすように丁寧に作られています。ふんわりと空気を含んだように編み上げ、リブや編みたての始末など、ディテール部分にまで職人の美しい技術が光ります。全てが揃ったときに実現する素肌に触れたときの心地よさ。普通に着ているときにじゅうぶん実感できますが、きちんと着る以外の着こなしの可能性もまだまだ秘めています。続いて、着こなしのアイデアをさらに探ります。
ジョン スメドレーの代名詞といえば、編み目が細かく表面に艶のあるハイゲージニット。袖を通しただけですべすべとした肌触りの良さを実感できますが、それだけでなく、袖が顔に触れた時の頬の感覚、畳んでいるときの指先の感覚からも伝わります。ふんわり、そしてしっとりとした生地が、そっと肌に寄り添う優しい心地よさ。常に触れていたくなるような、ほっと気持ちが緩む存在です。
ジョン スメドレーのニットウェアは全てイギリスにある工場で生まれています。編み機を動かすニッター、襟やポケットなどパーツを形成する担当など、それぞれの技術を磨いた職人たちの手により時間をかけて丁寧に形成されています。Tシャツのような布帛の洋服にみられる裁ち目がなく、ニットのパーツ同士を合わせるリンキング(繋ぎ目)も滑らかなことが特徴です。
それらを身につけていると気づくのが、ニットが肌に触れる時の心地よさと軽さ。顔を埋めたくなるほどふんわりしているので、ここではあえて「ちゃんと着ない」ことを考えてみます。肌に触れて気持ちいいだけではなく、ファッションとして着こなしの幅が広がります。
例えば、肌寒い季節に外を歩いたり軽く運動をした後に、身体は火照っているけれど薄着は寒いから首だけ温めたいとき。着ていたニットを脱いで頭に巻き付ければバラクラバのようになります。シーアイランドコットンの素材は身体に吸い付く柔らかさで、身体と外界の境界線を曖昧に感じさせてくれるようです。まるでセカンドスキンのような感覚で、生地が軽いので肩が凝ることもありません。
頭にぐるっと巻いたのは、シーアイランドコットンのプルオーバー「CALIX」。今季新しく登場したモデルで、サーマルのような凹凸感がある、少しだけざっくりとした網目の24ゲージというミドルゲージ。適当に頭や首元に巻いてみると、マフラーとは違ったユニークで愛らしい形状が生まれます。
ジョン スメドレーのニットウェアは、天然素材の心地よさを最大限に生かすように丁寧に作られています。ふんわりと空気を含んだように編み上げ、リブや編みたての始末など、ディテール部分にまで職人の美しい技術が光ります。全てが揃ったときに実現する素肌に触れたときの心地よさ。普通に着ているときにじゅうぶん実感できますが、きちんと着る以外の着こなしの可能性もまだまだ秘めています。続いて、着こなしのアイデアをさらに探ります。
ジョン スメドレーのニットを着用するのは、京都に拠点を置き、日本画材を用いて絵画を制作するアーティストの森夕香さん。「ちゃんと着ない」着こなしのアイデアを、森さんの日常の中で考えます。作業の合間に、インスピレーションを求めて植物を観察しに散歩するとき、スカーフの代わりに長袖のニットを巻くことも可能です。首の部分を少しだけ前身頃側に折り返し、首元にタートルネックの形を作るイメージで当てる。袖部分をクロスさせ、ぐるぐると捻りながら首元に巻き付ければ完成です。ジョン スメドレーの定番である、30ゲージのハイゲージニット「EVONNE」は肌にしっとりと馴染みます。
また、履いているボトムスがゆるいとき、ベルトのようにニットを使えます。ベルトループに通して、ギュッと縛ればウエストの調整ができますし、マルチボーダー柄の新作「S4747」はシンプルな服装に彩りを与えてくれます。
森さんの作品では、人間の身体や植物が周囲の環境と互いに影響しあい、流動的に変化していく様子が描かれています。「身体の境界線」をテーマに描くことが多いという森さんは、外界と身体の境界線である皮膚、そしてそれを覆う衣服の関係性について、このように考えます。
「皮膚は自分の身体と外の世界を隔てる境のようでもありますが、その皮膚をどうにか境界ではなく、外と自分を混ぜ合わせるための曖昧な空間として捉えていたいんです。ジョン スメドレーのニットはとにかく肌触りがいいので頭や肩の周りに巻いていても違和感がなく、何かを纏っているという感覚があまりないように感じます。衣服としてきちんと着ていない状態なのに、ニットに触れていることで、皮膚がまるで外の世界へと延長しているような…。身体がより柔軟性のあるものとして認識できるように思いました」
ジョン スメドレーのニットを着用するのは、京都に拠点を置き、日本画材を用いて絵画を制作するアーティストの森夕香さん。「ちゃんと着ない」着こなしのアイデアを、森さんの日常の中で考えます。作業の合間に、インスピレーションを求めて植物を観察しに散歩するとき、スカーフの代わりに長袖のニットを巻くことも可能です。首の部分を少しだけ前身頃側に折り返し、首元にタートルネックの形を作るイメージで当てる。袖部分をクロスさせ、ぐるぐると捻りながら首元に巻き付ければ完成です。ジョン スメドレーの定番である、30ゲージのハイゲージニット「EVONNE」は肌にしっとりと馴染みます。
また、履いているボトムスがゆるいとき、ベルトのようにニットを使えます。ベルトループに通して、ギュッと縛ればウエストの調整ができますし、マルチボーダー柄の新作「S4747」はシンプルな服装に彩りを与えてくれます。
森さんの作品では、人間の身体や植物が周囲の環境と互いに影響しあい、流動的に変化していく様子が描かれています。「身体の境界線」をテーマに描くことが多いという森さんは、外界と身体の境界線である皮膚、そしてそれを覆う衣服の関係性について、このように考えます。
「皮膚は自分の身体と外の世界を隔てる境のようでもありますが、その皮膚をどうにか境界ではなく、外と自分を混ぜ合わせるための曖昧な空間として捉えていたいんです。ジョン スメドレーのニットはとにかく肌触りがいいので頭や肩の周りに巻いていても違和感がなく、何かを纏っているという感覚があまりないように感じます。衣服としてきちんと着ていない状態なのに、ニットに触れていることで、皮膚がまるで外の世界へと延長しているような…。身体がより柔軟性のあるものとして認識できるように思いました」
森さんが日々通っているアトリエは、日本画を専攻していた大学時代の先輩とのシェアスペース。集中して黙々と作業をしているというよりは、先輩と日常のことをお喋りしたり、共有スペースでおやつを食べたり、ときに昼寝をすることもあるそうです。
メンズ展開のVネックカーディガン「WISTING」のボタンを全て外して広げれば、肌触りの良いブランケットになります。シーズナルカラーの「ライラックブリーズ」は花からインスピレーションを受けた色。森さんが制作で使う色彩も自然景色の中で見たことがあるような、親しみを感じる色ばかり。
「日本画の画材を使っているので、顔料と接着剤となる膠を混ぜるところから始めていきます。色を選ぶときは、制作しているときの季節に影響されることが多いです。気温や湿度、外に咲いているパンジーの色など、実際に肌で感じたり、目にしている色味を無意識に使ってしまう感じです。ライラックの色は、紫とピンクの間のような、冷たさと暖かさが混ざり合っている印象を受けました。冬から春にかける淡い色味だと思います」
身体と外界の境界線を曖昧にし、柔軟に広がっていく感覚。ジョン スメドレーのニットウェアは、ただの衣服ではなく、私たちの肌と外界を繋ぐ柔らかな境界線のよう。身体の内と外を曖昧にする、その新しい着こなしは、私たちの日常に自由と遊び心を感じさせてくれるかもしれません。
森さんが日々通っているアトリエは、日本画を専攻していた大学時代の先輩とのシェアスペース。集中して黙々と作業をしているというよりは、先輩と日常のことをお喋りしたり、共有スペースでおやつを食べたり、ときに昼寝をすることもあるそうです。
メンズ展開のVネックカーディガン「WISTING」のボタンを全て外して広げれば、肌触りの良いブランケットになります。シーズナルカラーの「ライラックブリーズ」は花からインスピレーションを受けた色。森さんが制作で使う色彩も自然景色の中で見たことがあるような、親しみを感じる色ばかり。
「日本画の画材を使っているので、顔料と接着剤となる膠を混ぜるところから始めていきます。色を選ぶときは、制作しているときの季節に影響されることが多いです。気温や湿度、外に咲いているパンジーの色など、実際に肌で感じたり、目にしている色味を無意識に使ってしまう感じです。ライラックの色は、紫とピンクの間のような、冷たさと暖かさが混ざり合っている印象を受けました。冬から春にかける淡い色味だと思います」
身体と外界の境界線を曖昧にし、柔軟に広がっていく感覚。ジョン スメドレーのニットウェアは、ただの衣服ではなく、私たちの肌と外界を繋ぐ柔らかな境界線のよう。身体の内と外を曖昧にする、その新しい着こなしは、私たちの日常に自由と遊び心を感じさせてくれるかもしれません。
Photography by Masaki Sato
Edit and Writing by Ayumi Taguchi (kontakt)
Photography by Masaki Sato
Edit and Writing by Ayumi Taguchi (kontakt)