GREETINGS FROM THE FAMILY
Interview with Ian Maclean, President of John Smedley
May 12th,2022
JOURNAL
BRITISH CRAFTSMANSHIP
Interview with Ken Brierly about full fashion knitting
April 7th,2022
大きな音を立てながら糸を編み込んでいく編み機。1890年代から
動いている編み機もある。そんな化石のようなマシーンを扱える人も
当然多くはありません。今回取材したのはケン・ブリエリーさん。
ジョン スメドレー社歴48年の大ベテランです。ケンさんはそんな機械の
オペレーターとしてだけでなく、最近は人材教育にも励みます。
機械を止めないために。
大きな音を立てながら糸を編み込んでいく編み機。1890年代から動いている編み機もある。そんな化石のようなマシーンを扱える人も当然多くはありません。今回取材したのはケン・ブリエリーさん。 ジョン スメドレー社歴48年の大ベテランです。ケンさんはそんな機械のオペレーターとしてだけでなく、最近は人材教育にも励みます。機械を止めないために。
ジョン スメドレーのニットウェアは、ブランド創業以来フルファッション編み機で編まれています。世界的に見ても現役で稼働しているものは少なく貴重な機械です。身体に合うように、編み目を増やしたり、減らしたりして編み上げるフルファッションは、布製品のような裁ち目がなく,綴じ合わせても綴じ目に厚みが感じられません。ジョン スメドレーがなぜ快適なニットウェアなのかの理由の一つです。
ジョン スメドレーのニットウェアは、ブランド創業以来フルファッション編み機で編まれています。世界的に見ても現役で稼働しているものは少なく貴重な機械です。身体に合うように、編み目を増やしたり、減らしたりして編み上げるフルファッションは、布製品のような裁ち目がなく,綴じ合わせても綴じ目に厚みが感じられません。ジョン スメドレーがなぜ快適なニットウェアなのかの理由の一つです。
「成型ニット、つまり形に合わせて編まれたのが“フルファッション”。逆に“カットソー”と呼ばれるものは、パーツパーツで切り取り、最終的に縫い合わせていくもの。フルファッションとカットソーではフィット感と着心地が異なります。今やフルファッション編み機自体が貴重なものになってしまいました。その理由としては、ハイゲージのニットウェアが特別なものになってしまったこと、そして機械を扱えるオペレーターの数も少なくなったこと。私自身もこの機械を扱えるようになるために、2年以上かかりました。もう今ではパートナーのような存在です。実際に奥さんよりもこの機械と過ごしている時間の方が長かったり……。例えばこの機械は60歳以上になります。老人ですね。だから機械のコンディションを見て、ベストなものづくりができるタイミングを見図るという気遣いが必要なんです。誠実なところもあるんですよ。きちんと面倒を見てあげればあげるほど、いいニットウェアができる。本当に人みたいな機械なんです」
「成型ニット、つまり形に合わせて編まれたのが“フルファッション”。逆に“カットソー”と呼ばれるものは、パーツパーツで切り取り、最終的に縫い合わせていくもの。フルファッションとカットソーではフィット感と着心地が異なります。今やフルファッション編み機自体が貴重なものになってしまいました。その理由としては、ハイゲージのニットウェアが特別なものになってしまったこと、そして機械を扱えるオペレーターの数も少なくなったこと。私自身もこの機械を扱えるようになるために、2年以上かかりました。もう今ではパートナーのような存在です。実際に奥さんよりもこの機械と過ごしている時間の方が長かったり……。例えばこの機械は60歳以上になります。老人ですね。だから機械のコンディションを見て、ベストなものづくりができるタイミングを見図るという気遣いが必要なんです。誠実なところもあるんですよ。きちんと面倒を見てあげればあげるほど、いいニットウェアができる。本当に人みたいな機械なんです」