1. Bill Nighy : A Portrait of British Elegance
 
Bill Nighy :
A Portrait of British Elegance
 
- ビル・ナイとは?
英国が愛する、エレガントでチャーミングな名優 -
 
  
 
  
この冬、約60年にわたりJOHN SMEDLEYを愛用してきた英国俳優ビル・ナイが、長年の想いを込めてクリエイティブパートナーとして参加した、特別なカプセルコレクションが誕生しました。
ファッションへの造詣も深く、独自のスタイルを持ち、英国を代表するアイコン的な存在であるビル・ナイ。
ここでは改めて、彼の足跡について振り返ってみましょう。
 

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2025年12月12日に76歳を迎えるビル・ナイは、俳優生活50年を超える英国映画界の重鎮です。
演技を始めたのは学生時代に遡ります。ロックスターか作家を夢見ていた青年が、役者への道を歩むことになったのは、軽い気持ちで演劇学校に入学したことがきっかけでした。
 
同校で演劇を学び、1977年にロイヤル・ナショナル・シアターによる舞台『The Illuminatus!(原題)』でロンドンデビュー。これを機に映画やテレビへと活動の幅を広げ、1991年にはBBCのテレビシリーズ『The Men’s Room(原題)』で主演を務め、イギリス国内での評価を確立しました。
 
 
しかし、世界的にその名を知られるようになったのは、それから12年後。ナイが53歳のときに出演した『ラブ・アクチュアリー』(2003年)でのことでした。落ちぶれたロックスター、ビリー・マックをユーモラスかつ哀愁をもって演じ、多くの人の心をつかんだのです。
 
その後も、特殊メイクで顔を覆ったデイヴィ・ジョーンズを演じた『パイレーツ・オブ・カリビアン』(2006/2007年)や、ルーファス・スクリムジョールを演じた『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』(2010年)など、ハリウッドの超大作にも参加。2013年には、『ラブ・アクチュアリー』でもタッグを組んだリチャード・カーティス監督による『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』で再び話題を集めました。
 
さらに2022年には、ノーベル賞作家カズオ・イシグロの脚本による、黒澤明の名作『生きる』(1952年)のリメイク『生きる Living』で主演を務め、アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされました。
 
 
自身を、自らの経験や感情を深く掘り下げて役づくりに活かす「メソッド俳優」と語り、作品ごとに異なる人物を真摯に生きるその姿勢は、多くの俳優たちからも尊敬を集めています。
一方で、長年にわたる熱心なサッカー好きでもあり、イングランドのクラブチーム、クリスタル・パレスFCの大ファン。そんなサッカー好きの彼は、2024年にホームレス・ワールドカップを題材にしたNetflix配信映画『ビューティフル・ゲーム』に主演し、イングランド代表チームの監督役を演じています。
 
 
『ビューティフル・ゲーム』(2024年)Netflixにて配信中。©Netflix
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ビル・ナイが多くの人に愛されるのは、彼がまるで英国そのものを体現するような俳優だからでしょう。謙虚であり、エレガントで、洗練されたユーモアに満ちている。街中でも、まるで映画のセットから抜け出したかのように、すらりとした体躯にサヴィル・ロウ仕立てのスーツを纏い、ロンドンの街を散歩し、カフェで読書や会話を楽しむ姿は、まさに“英国的エレガンス”の象徴です。
  
米『TIME』(*)によると、2003年には英国王室から授与される大英帝国勲章(OBE)を辞退。その背景には、特権的な称号を望まない彼の謙虚さと、自らの信念を貫くロック精神の両方が垣間見えます。
 
また、がん慈善団体「Ever After Garden」や、英国の慈善団体「Oxfam(オックスファム)」による「The Invisible Child(見えない子ども)」キャンペーンを支援するなど、慈善活動や芸術支援にも積極的に関わり、その人間的な温かさがさらに人々の共感を呼んでいます。
 
 
 
 
 
 
 
プライベートでは、長年のパートナーだった俳優ダイアナ・クイックとの間に、俳優・映画監督として活動する一人娘メアリー・ナイがいます。ジョン スメドレーとのコラボレーション映像は、そのメアリーが監督を務めました。
 
ビル・ナイは二人の孫娘(メアリーの娘たち)を溺愛していることでも知られており、2023年のアカデミー賞授賞式には、孫娘のお気に入りである「シルバニアファミリーのぬいぐるみのウサギ」を“同伴者”として出席。「ウサギのお世話の担当中だった」と冗談めかして語り、「ホテルの部屋に置き去りにはできなかったんです」と英『ガーディアン』(**)に微笑ましく語っています。
 
 
同年には、“ファッション界のアカデミー賞”と呼ばれるメットガラ(Met Gala)にも出席。20年来の友人である米『VOGUE』元編集長アナ・ウィンターと仲良くレッドカーペットに登場し、世界中の注目を集めました。
 
 
2025年10月17日、ロンドンファッションウィーク期間中の英国ファッション評議会主催のディナーに
JOHN SMEDLEY×Bill Nighyカーディガンを着用して登場したアナ・ウインター(写真左)
 
 
 
 

 
俳優業の引退は「ありえない」と断言する、アイスクリームなら永遠に食べられるという甘党の紳士——。
2026年以降も、ビル・ナイのスケジュールはテレビや映画の撮影・公開予定でぎっしりと埋まっています。
 
その事実からも、彼がいかにクリエイター仲間、そして観客から深く慕われているかが分かるでしょう。
 
 
 

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text :  Rieko Shibazaki
 
 
参照元
*「TIME」(米)
https://www.thetimes.com/life-style/fashion/article/bill-nighy-john-smedley-campaign-knitwear-m7bxdg9dk
 
**「ガーディアン」(英)
https://www.theguardian.com/film/2023/mar/14/bill-nighy-sylvanian-rabbit-oscars-living
 
 
 
 
 

JOHN SMEDLEY×Bill Nighy