1. THE WORLD’S FINEST #TWFJS - OSAMU SHIGEMATSU

THE WORLDʼS FINEST #TWFJS - OSAMU SHIGEMATSU


photo_Takeshi Abe

ファッションをはじめとした各ジャンルの〈ジョン スメドレー〉愛用者を通じて、ブランドの魅力を伝えていく「The Worldʼs Finest」。
いつの時代においても“最上級”な〈ジョン スメドレー〉への思いとともに、ご愛用者によるブランドとの関わり方を語っていただい
ています。今回は、2021年4月に〈ジョン スメドレー〉が2つ目のロイヤル・ワラント(王室御用達)の称号を授与されたことを記念し、
日本のセレクトショップの礎を築き、1970年代よりおよそ半世紀にわたりファッション・シーンを牽引してきたユナイテッドアローズ
の名誉会長・重松理さんにお話を伺いました。

ファッションをはじめとした各ジャンルの〈ジョン スメドレー〉愛用者を通じて、ブランドの魅力を伝えていく「The Worldʼs Finest」。 いつの時代においても“最上級”な〈ジョン スメドレー〉への思いとともに、ご愛用者によるブランドとの関わり方を語っていただい ています。今回は、2021年4月に〈ジョン スメドレー〉が2つ目のロイヤル・ワラント(王室御用達)の称号を授与されたことを記念し、 日本のセレクトショップの礎を築き、1970年代よりおよそ半世紀にわたりファッション・シーンを牽引してきたユナイテッドアローズ の名誉会長・重松理さんにお話を伺いました。



歴史に残るような服飾文化のルーツを知ることができる“本物”

歴史に残るような服飾文化のルーツを知ることができる“本物”


― 〈ジョン スメドレー〉との出会いについて

はじめて購入したシーアイランドコットンの商品がジョン スメドレーでした。ユナイテッドアローズを始める前に勤めていた
ビームスで、1978年にヨーロッパのトラディショナルなブランドを扱う「ビームスF」というお店を立ち上げ、そこで仕入れた
ポロシャツを買いました。“知る人ぞ知る”というのはオーバーかもしれませんが、当時、シーアイランドコットンといえば
百貨店の特選品で、なかなか手に入らないものでしたし、ジョン スメドレーは海外によく出張に行かれる方や輸入物好きの
ファッション関係者といった通な人だけしか着ていなかったように思います。
買い付けに行くと顔を合わせるのは百貨店のバイヤーばかりでしたが、セレクトショップでも取り扱いが始まり、当時、ジョン
スメドレーは我々の業界でとてもセンセーショナルな商品でした。もちろんユナイテッドアローズでも1号店からジョン スメド
レーはセレクトしていますね。

― 〈ジョン スメドレー〉との出会いについて

はじめて購入したシーアイランドコットンの商品がジョン スメドレーでした。ユナイテッドアローズを始める前に 勤めていたビームスで、1978年にヨーロッパのトラディショナルなブランドを扱う「ビームスF」というお店を立ち上げ、そこで 仕入れたポロシャツを買いました。“知る人ぞ知る”というのはオーバーかもしれませんが、当時、シーアイランドコットンといえば百貨店の 特選品で、なかなか手に入らないものでしたし、ジョン スメドレーは海外によく出張に行かれる方や輸入物好きのファッション 関係者といった通な人だけしか着ていなかったように思います。 買い付けに行くと顔を合わせるのは百貨店のバイヤーばかりでしたが、セレクトショップでも取り扱いが始まり、当時、ジョン スメドレーは我々の業界でとてもセンセーショナルな商品でした。もちろんユナイテッドアローズでも1号店からジョン スメド レーはセレクトしていますね。



2~30年以上前のものや、資料として保管されているものまで、重松さん所有のジョン スメドレーのニット。
「ポロシャツとタートルネックがジョン スメドレーらしさを感じる」と重松さん。

2~30年以上前のものや、資料として保管されているものまで、重松さん所有のジョン スメドレーのニット。
「ポロシャツとタートルネックがジョン スメドレーらしさを感じる」と重松さん。


― 〈ジョン スメドレー〉の魅力について

コットンでこれだけ柔らかく、肌触りのいいものをそれまで経験したことがなかったので、素晴らしいと思いました。ポロシャツや
タートルネックを好んで着ていましたが、シーアイランドコットンもメリノウールも素肌の上に着られるほど肌触りがよく、保温性も高い。セーター といえばシャツの上に着たりするのが一般的ではありますが、ウールでもチクチクとしませんから。そういう素材感のよさが魅力ですね。イギリスでは、現地でしか買えないカラーのニットを買ったこともありますし、ユナイテッドアローズで行った受注会で、
好きな編地や色を選びパーソナルオーダーをしたこともありましたね。

今日着用しているのもジョン スメドレーで、タートルネックはジャケットに合わせるような着方が多いのですが、ポロシャツだと
ホワイトデニムに紺色のジャケットを着ていたのを憶えています。80年代にはフレンチアイビーというのが流行っていて、ドレス
ダウンするような着方をしていました。良質なものだから着崩しても問題ないんです。
ジョン スメドレーを着ているだけでファッション業界的には合格がもらえるような特別さがあってそれはとある時代劇の印籠の
ようなものでしたね(笑)。

― 〈ジョン スメドレー〉の魅力について

コットンでこれだけ柔らかく、肌触りのいいものをそれまで経験したことがなかったので、素晴らしいと思いました。ポロシャツや タートルネックを好んで着ていましたが、シーアイランドコットンもメリノウールも素肌の上に着られるほど肌触りがよく、保温性も高い。セーター といえばシャツの上に着たりするのが一般的ではありますが、ウールでもチクチクとしませんから。そういう素材感のよさが魅力 ですね。イギリスでは、現地でしか買えないカラーのニットを買ったこともありますし、ユナイテッドアローズで行った受注会で、 好きな編地や色を選びパーソナルオーダーをしたこともありましたね。

今日着用しているのもジョン スメドレーで、タートルネックはジャケットに合わせるような着方が多いのですが、ポロシャツだと ホワイトデニムに紺色のジャケットを着ていたのを憶えています。80年代にはフレンチアイビーというのが流行っていて、ドレス ダウンするような着方をしていました。良質なものだから着崩しても問題ないんです。 ジョン スメドレーを着ているだけでファッション業界的には合格がもらえるような特別さがあってそれはとある時代劇の印籠の ようなものでしたね(笑)。



― 4月に〈ジョン スメドレー〉は2つ目のロイヤル・ワラントを授与されました。重松さんにとって、ロイヤル・ワラントというのは
  どのような意味をお持ちですか?

イギリスの良質なブランドはほとんどが皇室御用達ですね。商品の買い付けでいいものを追っていくと、自然と行き着きます。
そのクオリティは間違いなくトップランクで本物。いま、日本服飾文化振興財団の代表理事として服飾文化の振興にも携わって
いますが、本物というのは歴史の振るいにかけられて残ってきたもの、沈殿したものという風に私たちは考えています。

ファッションは流行に左右される面もありますが、その本質の部分で、歴史的なデザインがあってこそ今のファッションがある。
ロイヤル・ワラントが授与されたブランドには、服飾文化の根っこの部分を学ぶことができる資料性もありますね。この財団では、
そうした本物を所蔵し、実際に手にとってもらうことで、次代のデザインや企画につなげて欲しいという思いがあります。

所蔵品には当然ジョン スメドレーも入っています。今日持参したものも私の資料として残していたもので、見習わなければなら
ない技術や品質があるからなんです。230年以上もニットウェアを作り続けるという、ジョン スメドレーのものづくりを私たちも
目指さなければならないですし、本物を追求しているユナイテッドアローズには欠かすことができないブランドのひとつですね。

― 4月に〈ジョン スメドレー〉は2つ目のロイヤル・ワラントを授与されました。重松さんにとって、ロイヤル・ワラントというのはどのような意味をお持ちですか?

イギリスの良質なブランドはほとんどが皇室御用達ですね。商品の買い付けでいいものを追っていくと、自然と行き着きます。 そのクオリティは間違いなくトップランクで本物。いま、日本服飾文化振興財団の代表理事として服飾文化の振興にも携わって いますが、本物というのは歴史の振るいにかけられて残ってきたもの、沈殿したものという風に私たちは考えています。

ファッションは流行に左右される面もありますが、その本質の部分で、歴史的なデザインがあってこそ今のファッションがある。 ロイヤル・ワラントが授与されたブランドには、服飾文化の根っこの部分を学ぶことができる資料性もありますね。この財団では、 そうした本物を所蔵し、実際に手にとってもらうことで、次代のデザインや企画につなげて欲しいという思いがあります。

所蔵品には当然ジョン スメドレーも入っています。今日持参したものも私の資料として残していたもので、見習わなければなら ない技術や品質があるからなんです。230年以上もニットウェアを作り続けるという、ジョン スメドレーのものづくりを私たちも 目指さなければならないですし、本物を追求しているユナイテッドアローズには欠かすことができないブランドのひとつですね。



― 重松さんにとって、今、最上な時間の過ごし方とは

いま京都に4室のみのホテルを作っています。建築自体は現代のものですが、内装は昔ながらの数寄屋造りのホテルです。
いまはそのような建築物を考えて、作っているときが楽しい時間ですね。洋服屋がそんなことをいってはいけないのかもしれ
ませんが(笑)。

― 重松さんにとって、今、最上な時間の過ごし方とは

いま京都に4室のみのホテルを作っています。建築自体は現代のものですが、内装は昔ながらの数寄屋造りのホテルです。 いまはそのような建築物を考えて、作っているときが楽しい時間ですね。洋服屋がそんなことをいってはいけないのかもしれ ませんが(笑)。






重松 理


ユナイテッドアローズ名誉会長。
1949年神奈川県生まれ。明治学院大学経済学部卒業後、
アパレルメーカーを経て、ビームスの設立に参加。
1989年に株式会社ユナイテッドアローズを設立。1990年に
東京・渋谷に1号店をオープン。2014年より現職。
現在は公益財団法人日本服飾文化振興財団の代表理事など
を務めながら、「日本の一つの真正なる美の基準を次世代に
伝承し継承を促すこと」を理念としたお店『順理庵』を
プロデュースし、2016年に銀座本店、六本木ヒルズ店がオープン。

重松 理


ユナイテッドアローズ名誉会長。 1949年神奈川県生まれ。明治学院大学経済学部卒業後、 アパレルメーカーを経て、ビームスの設立に参加。 1989年に株式会社ユナイテッドアローズを設立。1990年に 東京・渋谷に1号店をオープン。2014年より現職。 現在は公益財団法人日本服飾文化振興財団の代表理事など を務めながら、「日本の一つの真正なる美の基準を次世代に 伝承し継承を促すこと」を理念としたお店『順理庵』を プロデュースし、2016年に銀座本店、六本木ヒルズ店がオープン。



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