1. THE WORLD’S FINEST #TWFJS - YO SHITARA

photo_Takeshi Abe

ファッションをはじめとした各ジャンルの〈ジョン スメドレー〉愛用者を通じて、ブランドの魅力を伝えていく企画「The World’s Finest」。 いつの時代においても“最上級”な〈ジョン スメドレー〉への思いとともに、ご愛用者によるブランドとの関わり方を語っていただいています。今回は、日本のセレクトショップを代表するビームスの設楽洋社長にご登場いただきました。

設楽社長が持参してくれた〈ジョン スメドレー〉。
「これはクローゼット中のごく一部で、様々な年代のジョンスメがまだまだ沢山ある」

“BASIC & EXCITING”な優れ物”

― 〈ジョン スメドレー〉との出会いについて

70年代後半、「ビームスF」や「インターナショナルギャラリー ビームス」でジョンスメを仕入れると、すぐに夢中になって、 紺・黒・白・グリーンと各色を揃えましたね。仕入れるまで日本ではジョンスメを見たことがなかったんです。アメリカのライフスタイルを紹介するお店として「ビームス」は生まれたので、はじめはアメリカに買付けに行っていましたが、ファッションの源流をたどってロンドンにも行くようになり、その当時はスーツで知られているサヴィル・ロウや英国ブランドが立ち並ぶジャーミン・ストリートを見て回ったりしていました。

アメリカのアイテムは機能性と無骨さが魅力ですが、イギリスやヨーロッパのアイテムの魅力は洗練されたデザイン。
僕は両方とも好きなんです。

― 〈ジョン スメドレー〉の魅力について

何よりも肌触りのよさ。型もベーシックでロゴマークもなく、どんなスタイルにも合う。キレイにクリーニングしたものはコットン スーツやジャケットとコーディネイト。ガシガシに洗っていい風合いになったものはデニムや短パンに合わせてTシャツ代わりに着ています。そういう両極端な着方ができるのも素材のよさがあるから。本物だからこそハズしもできるんです。

“BASIC & EXCITING”をコンセプトにしているビームスや僕にとってピッタリの優れ物です。

「ビームスF」で展開しているジョンスメの別注も20年近く続いていますが、もともとの基本がしっかりしているから、少しだけ イジることができるんです。大きく変化させる必要はないけど、襟を数ミリ短くするとか。男の服の基本はミリメートルマーチャンダイジングだと思っています。

歴史に裏付けられた基本の型があり、それが時代によってミリ単位の変化をする。ジョンスメのような伝統のあるブランドは、しっかりとした根幹を持つことの大切さを教えてくれますね。今日着ているポロシャツ(ISIS)なんかもまさにそうですよ。

『ビームスF』で過去に展開していた別注アイテム。
「イギリスのファッションやカルチャーの魅力は、ファッションでも音楽でもアートでも、伝統と革新が両方はっきりある」

― ファッションで大切にしていること

ファッションはコミュニケーションのツールであると考えているので、その日に会う人に合わせて、堅すぎず、柔らか過ぎず、オープンマインドで会えるようにしています。仕事柄、1日のうちにお堅い人とも、クリエイティブな人とも会うため、両方に対応できるという点でジャケットスタイルが多くなるんです。ネイビーと白が好きで、ワードローブにはネイビー×白のチェックのジャケットばかりなのですが、それと合わせるシャツは、ジョンスメのネイビーのポロシャツが間違いない。

同じようなジャケットばかり持っているので困るのは、雑誌などの撮影で、いつも同じジャケットを着ていると思われるかもしれない。でも、毎回チェックの大きさが違うんですよ。

― 設楽社長にとって、今、最上な時間の過ごし方とは

ファッションという移り変わりの早い世界に生きているので、ゆっくりと流れる時間を過ごせる場所、コト。南の島で何も考えずに、 海に沈むゴールデンサンセットを見ているような時です。

設楽 洋

ビームス 代表取締役
1951年 東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒、
1975年 株式会社電通入社。
プロモーションディレクター・イベントプロデューサー
として数々のヒットを飛ばす。
1976年 「ビームス」設立に参加。1983年 電通退社。
自らをプロデューサーと位置付け、その独自の
コンセプト作りによりファッショ ンだけでなく、
あらゆるジャンルのムーブメントを起こす仕掛人。
セレクトショップ、コラボレーションの先鞭をつけた。
個性の強いビームス軍団の舵取り役。

Item : ISIS

Item : PONZA

Item : LORCA